宙に浮かせることで生まれるプラスα 

Michiko JUTO Michiko JUTO
KAWATE, 武藤圭太郎建築設計事務所 武藤圭太郎建築設計事務所 モダンな 家 金属
Loading admin actions …

宙に浮いた家ってどんな感じだと思いますか?見た目はもちろん機能も「普通の」家と比べるとプラスαがあるんです。市街地にもかかわらず周囲は畑や田んぼの広がるのどかな敷地に建つこの半分宙に浮いた住宅を紹介します。この住宅は一部を半階ほど宙に浮かせ開放的な周辺環境を生かして配置。季節のよって様々な表情を見せる自然を取り込んだ多様な空間を内外に作り出しています。建築家・武藤圭太郎氏の手がけた住宅、詳しく見ていきましょう。

田園風景に映えるモダンな外観

すぐ横は畑が迫っている開けた敷地にグレーと白、そして黒の建具を組み合わせた外観が一際モダンな佇まいを見せています。開口部を大きく設け、自然の移ろいが感じられる空間を作っています。建物のボリュームをずらすことで生まれるギャップ部分に高窓を設置し、採光と換気を確保した抜群の住環境が生まれました。

建物のボリュームをずらすことで確保できる高窓

多様な開口を四方に設けることで様々な時間帯に異なる光が室内に入り込み、また変化に富んだ風景を楽しむことができます。真っ白で金属の薄板からなる階段が宙に浮いた住宅のボリュームをより軽やかに見せています。コーナーから続く内部が半分見え隠れする低めの開口によって視線も気になりませんね。

宙に浮いた部分は子どもの遊び場に!

反対の角度から見てみます。半階浮いた部分まで芝生が敷き詰められ、見るだけでなく利用する空間になっています。微妙な高さが建物にひと味違った表情をもたらし、子どもたちにとっても絶好の遊び場になりました。視線が気になる開口は磨りガラスにし、プライバシーに配慮しながらもすっきりとした外観を保っています。

オープンキッチンでコミュニケーションが楽しくなる

建物内部を見てみましょう。モダンなオープンキッチンを採用しており、外にいる家族とのコミュニケーションも最大限に図れますね。構造材である規則的に並ぶ柱がクールな外観に比べるとナチュラルな柔らかさを室内にもたらします。壁全体に設けた低めの開口からふんだんに光を取り込み、視線を感じさせない開放的な空間を作り出しています。開口の上部に設えた棚のちょっとしたアイデアが素敵です。子どもの背丈ともちょうど合っているのでは?

スキップフロアが生み出す空間の多様性と広がり

階段の素材を半階ごとに変えています。上部はパンチングメタル製でしょうか?モダンで軽やかな印象の階段がが真っ白な空間を引き立てます。デッドスペースになりがちな階段下も観葉植物を飾って豊かな空間の演出をしています。スキップフロアで構成される住宅は立体的な広がりと視界の抜けが期待できる多様な要素を持ち合わせているので是非に参考にしたいですね。

連続性を持ちながらも空間の機能を分ける方法

ダイニングキッチンのエリアは天井を一層分に抑え、機能性を重視するとともに吹抜けのあるリビング空間の広がりを助長する役割も備えています。宙に浮いた部分が適度に凹凸のある間取りと織り成す変化に富んだ空間が生まれました。芝生で覆われた庭が緑の絨毯のように室内に穏やかに入り込んできます。

高窓が気持ちの良い光を注ぎ込んでくれる

リビングです。吹抜けによって垂直方向に開放的でありながら地窓のような開口が地面への近さをも伝えるダイナミックな空間です。屋根をずらすことで生まれた高窓からは空の変化も感じることができますね。ダイニングキッチンから連続性のある構成ですが、天井の高さを伸縮することで多様な空間体験ができ、コンパクトな住宅とは思えない豊かな住空間です。

宙に浮かせることで思いがけない豊かな空間が生まれる

決して奇抜ではないコンパクトな住宅ですが、宙に半階浮かせることで思いがけない豊かな空間を作ることができるのです。木造独特のしなやかで暖かみのある質感を生かしながら鉄骨で補強することで安定感のある空間を作り出し、接地面積削減によるコストカットなども実現しました。宙に浮かせることで生まれたプラスα、魅力的だと思いませんか?

宙に浮いた不思議な空間のある家はいかがでしたか?是非感想を聞かせてください!

住宅建設や家のリフォームをお考えですか?
ぜひご連絡下さい!

注目の特集記事