アルミ樹脂複合サッシをはじめとして、近年複数の素材を組み合わせた複合サッシを取り入れる住まいが増えてきました。やはり、その一番の理由は断熱性能でしょう。現在は、アルミサッシに代わって、そうした複合サッシに注目が集まっているのです。そこで今回は、複合サッシの中でも最も人気の高いアルミ樹脂複合サッシのメリット・デメリットについて紹介していきたいと思います。窓ガラスだけでなく、サッシにもこだわって、開口部の性能やデザイン性を決めていきましょう!
アルミ樹脂複合サッシとは、屋外側にアルミを使い、室内側に樹脂を使ってなるサッシになります。これによって、アルミの強度・耐久性と、樹脂の熱伝導率の低さを併せ持つサッシになるのです。複合サッシには、このアルミと樹脂の組み合わせだけでなく、アルミと木製といった他の組み合わせのものもあります。それぞれに言えるのが、複数の素材を組み合わせながら、それぞれお互いの素材の短所を長所で補うようなかたちになることでしょう。
それでは、ここからアルミ樹脂複合サッシのメリットについて見ていきましょう。その1つが、アルミの優れた耐候性を活かしたサッシになることです。サッシの屋外側がアルミでできていることで、錆びや腐食などを起しにくい優れた耐候性を持つアルミの特性が発揮されます。樹脂は紫外線に対して少し不安がありますので、そうした強い太陽光のもとでも長きに渡ってしっかりとした性能を維持できるアルミが屋外側にあることもこのサッシの強みです。
アルミサッシが長年サッシの中でも最も取り入れられていられたタイプである理由としては、価格が安いことも1つありますが、アルミの強度の強さや軽いということも挙げられるでしょう。樹脂だけのサッシとすると、どうしても十分な強度をだすために厚くなりますし、サッシが厚くなると開け閉めの際に重いと感じてしまうことになります。アルミ樹脂複合サッシにすることで、樹脂のそうした弱点を、アルミの長所で補うことができるのです。
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アルミ樹脂複合サッシを選ぶ方は、やはりその優れた断熱性に期待すると思います。サッシの室内側が樹脂でできていることで、アルミの1000分の1にもなる熱伝導率を持つ樹脂が、屋外と室内の間の熱移動を最小限にとどめてくれます。また、サッシの断熱性が高いことで、結露も起こりにくくなります。これによって、結露によるカビやダニの発生も抑えられ、健康的にも安心の窓廻りとなってくれます。
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ここからは、アルミ樹脂複合サッシのデメリットです。そのデメリットとなるのが、樹脂サッシや木製サッシといった1つの素材でなるサッシと比較すると、性能が低下してしまうことです。アルミ樹脂複合サッシは、半分がアルミ、もう半分が樹脂でなることから、例えば、樹脂サッシよりも厚みが薄くなり、その分断熱性能も低くなってしまうのです。しかし、求める断熱性能も住まいごとに異なってきますので、専門家と相談しながらそれぞれの住まいに最も合っているものを探していきましょう!