洗面所や浴室などを模様替えしようと、タイルを新たに貼ってみたり、違う色や大きさのタイルに貼り変えようと言う時にDIYでやろうとすると、不慣れな作業なので何かと不安になってしまうと思います。しかし、きちんと手順や注意点を把握しておけば、DIYでもきれいに自分好みのデザインにしてあげることができます。そこで今回は、タイル貼り方の手順を追いながら、その際の注意点を紹介していきます。
タイルの大きさは、「150角」や「300×100」のように表記されますが、ここで注意しなければいけないことは、その大きさが目地を含むか含まないかを確認することです。一般的には、目地を含めた表記の仕方で、150角のタイルだと目地が5mmで実際のタイルの大きさは145mmというようになっています。しかし、メーカーによってや海外から輸入されたタイルなどは、150角タイルでも目地を含めないで実際のタイルの大きさが150mmということも少なくありませんので、タイルの寸法はきちんと目地も考慮して確認しましょう。
仕上がりをよりきれいにするためには、あらかじめすべてを計画しておきましょう。まず、タイルを貼りつけていく前に、周囲を接着剤や目地セメントで汚さないように、マスキングテープなどできちんと保護します。もちろん、事前にタイルをどのように貼っていくかという割り付けを行うことで、よりきれいな仕上がりになります。割り付けは作業をスムーズにしてくれるだけでなく、タイルを水平に真っすぐ貼っていく助けにもなってくれます。こちらは一級建築士事務所シンクスタジオによる住宅で、水色のモザイクタイルを使ってきれいで爽やかな洗面所に仕上がっています。
写真:冨田英次
タイルはそのまま端から順々に貼っていきがちですが、仕上がりをきれいにするにはなるべくタイル貼り方を上から下にすることをお勧めします。特に、タイルを貼る面積が大きい場合には接着剤やモルタルが乾いてしまわないように、接着剤を塗りタイルを貼る、また接着剤を塗りタイルを貼る、を繰り返すので下の方が接着剤で汚れてしまう可能性があります。また、もし接着剤が乾いた時も、その部分をそぎ落として新しく接着剤を塗っていくので、上から下へと貼っていくと汚れる心配がありません。
洗面所や浴室の壁や床にタイルを貼りつける時は、十分に水で濡れてしまわないように注意しましょう。タイルを貼り終えて十分に接着剤が固まるのを待っている間もそうですが、もし接着剤を塗ってその上に水が落ちてしまうと、タイルの付き方が悪くなってしまいます。
タイルを貼っていく壁などは必ずしも平たんとは限りません。途中で折れ曲がったり、段々になっていたりと様々な大きさで形が変わります。もし、ある一面がタイルの大きさよりも小さいとタイルを1つ1つ切断していく必要があるので、なるべく一面が大きくなるように工夫していくといいかもしれません。