床下収納は、限られた住空間の中に上手く収納スペースを生み出す優れた方法の1つです。自宅にもそうした収納を設けて、大きな収納力を持つ使い勝手の良い住まいにしたいという方も多いと思います。そこで今回は、床下収納の魅力と、それを取り入れる際に押さえておきたいポイントを紹介していきたいと思います。その長所が十分に活かし、いつまでも使い続けることができる便利で使いやすい収納スペースとしていきましょう!
床下収納の魅力としてまず挙げられるのが、空間を最大限に有効活用できることでしょう。床下は一般的にデッドスペースとなっており、そこを収納スペースとして利用できることは一番の活用方法です。また、小上がりのように一段高くなった場所の床下に収納スペースを設けることもできますが、これも部屋の使い方によってはそれほど天井高が高い必要がない場所の空間を有効に利用することにつながります。敷地がそれほど広くなく、限られた空間で家づくりをしていく日本の住まいには非常におすすめの収納方法であり、デッドスペースの活用方法でもあります。
押し入れや収納棚の場合、どうしてもインテリアにそうした収納が現れてきます。もちろん、そうした収納とインテリアのデザインを統一することも可能ですが、模様替えなどで部屋のインテリアの雰囲気が変われば、収納棚のデザインと合わないことも出てくるでしょう。床下収納であれば、インテリアの中に溶け込むような、その一部としての収納であることから、インテリアデザインをまとめやすいですし、特にミニマルスタイルのインテリアの場合には、収納スペースが現れないため、その雰囲気に一番合った収納方法と言えると思います。
【ミニマルスタイルについては、こちらの記事でも紹介しています】
台所にとって収納は、調理などのそこでの作業のしやすさに直結する非常に重要な部分です。高い場所にある収納と違い、床下収納は比較的出し入れのしやすい収納場所となりますし、パントリーのように大きく場所を取ることもないので、まだ少しキッチンに収納スペースが欲しいという方にはおすすめです。床下に何を収めるかも含めて、計画的にキッチンや床下収納をデザインしていくといいでしょう。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類のキッチンを紹介しています。◀
それでは、ここから床下収納を取り入れる際のポイントについて見ていきましょう。まずは、収納する物の重さです。床下収納を計画する際は、ある程度そこに何を収めるか考えておくと思います。その際には、床下収納から取り出すことを考慮した重さの物を収納していくことを心掛けておきましょう。特にこれは、小上がりの床下ではなく、一般的な床に設置する床下収納に言えることですが、収めた物があまりに重いと取り出す時に持ち上がらなかったり、出し入れが非常に負担になりますので、小分けにするなどの工夫をしながら収納する物について考えていきましょう。
一般的な床に設置するタイプは、扉部分を踏むことになるので、設置場所を決める際は、なるべく頻繁にその上を歩いて軋むことがないような配置を考えていきましょう。また、小上がりの床下に設置するタイプの場合、収納部分を手前に引いて物を出し入れすることになるので、収納を開けた時に家具などで完全に開けることができないといったことがないように、その手前には何も置かないことを考慮しながら床下収納の配置も決めていくといいでしょう。
写真:金田 幸三