都市型住宅とは、その名の通り、都市の中心部に位置する場所に建つ住宅のことで、ほとんどの場合で建物が密集する地域に建てられることになります。一方、郊外住宅とは、そうした建物が密集する都市中心部から少し離れた場所に建つ住宅になります。これから家づくりを始める方は、この2つのどちらの住まいを選ぶかで迷われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、都市型住宅と郊外住宅を比較しながら、それぞれの魅力について紹介していきたいと思います。
都市型住宅の魅力について最初に見ていくと、まず通勤や通学時間の短さが挙げられます。仕事場や学校まで歩いて通える場所に家を構えることも難しくありませんし、少し遠くても、自転車や電車に乗って短時間で家と仕事場を行き来することもできるでしょう。そうしたことから、車を持つ必要もなくなり、都市型住宅の限られた敷地内に駐車スペースを設ける必要もなくなり、その分より多くの床面積を住空間に費やすことができるでしょう。
街中の生活していく上で利便性の高い場所に家を持てることも都市型住宅の魅力の1つです。スーパーといった商業施設はもちろんのこと、役所や病院、娯楽施設も徒歩圏内、または自転車で短い時間で行けるような場所に家が建てられるため、非常に便利な暮らしを送ることができるでしょう。郊外にそうした場所を見つけることは難しく、どうしても車が必要な生活となり、車を持たない方には暮らしの幅が制限されるかもしれません。
写真:Shinsuke Kera/Urban Arts.
駅の周辺や都市中心部の利便性の高い地域は、土地の価格も高く、急にその価格が下がる可能性も低いことから、郊外住宅と比べると、資産価値の安定している物件であると言えるでしょう。将来的に住み替えることがあり、建物自体の値段が低下しても、土地の値段でそれを補えるということも珍しくないようです。
写真:平井広行/(有)平井写真事務所
ここからは、郊外住宅の魅力について紹介していきましょう。まずその魅力として挙げられるのが、都市中心部にはない土地の安さと広さです。郊外の土地の坪単価は安く、また面積も都市部に比べてまとまった広い土地がほとんどです。それによって、庭やテラスなど屋外スペースを広く確保できるだけでなく、土地代で節約できた予算を建物自体に有効に費やすことができ、より性能の高い家にできるなど、理想により近い家づくりが可能となるでしょう。
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建物が密集する地域に建てられる都市型住宅とは異なり、建物がきちんと距離を保って良好な環境の中で住宅が建てられることも郊外住宅の魅力の1つです。それによって、家の中へ簡単に十分な光や風を取り込むことができますし、近隣同士で騒音問題も起こりにくくなります。また、周囲に自然がある地域も多く、子育て世代にとっても安心して子どもをのびのびと育てていける環境であると言えるでしょう。
写真:hiraku ikeda
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