住宅においても周囲の環境を意識してデザインされることは多いですよね。自然豊かなロケーションや町並みに溶け込むような、どちらも心地のいい外観を見せてくれますよね。ご紹介するのは城下町の街並みにしっくり馴染む繊細な木格子と瓦屋根の和風スタイルのオフィス兼用住宅です。株式会社 森本建築事務所が手がけたこちらの「伊賀上野の家」は、建物の外周を包み込むような繊細な木格子の外壁と重厚感ある瓦屋根のコンビネーションが美しい城下町の風景を引き継いでいるようなたたずまいが特徴的です。
敷地があるのは三重県伊賀市内、城下町伊賀上野の景観区域というロケーション。周囲には伝統と歴史を感じる建物が建ち、情緒溢れる景観が広がっています。接道から見る本建物にも、街並みに溶け込むような心地の良い外観を愉しむことが出来ます。ゆったりとした長い大きな屋根には渋い銀色の光沢を放つ燻瓦と外壁に用いられた細かな桧の格子に覆われた和モダンを感じさせる上品で繊細なデザインが特徴的です。一見ではオフィス兼用住宅にはイメージ出来ない意外性のあるモダンな趣かもしれませんね。
【格子については、こちらの記事でも紹介しています】
屋根上から見下ろす中庭の風景。ロの字型のように囲われた中庭は住居エリアとオフィスエリアを繋げるスペースに。外観にも見たそのゆったりとした瓦屋根は城下町の独特な雰囲気にしっくりと馴染む安定感と迫力、重厚感を感じることが出来ます。
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※ 庭の写真ページ
オフィスエリアの内観、勾配屋根の開放的な空間が印象的。白を基調に木素材の明るいトーンでまとめられたナチュラルシンプルなインテリアはオフィスとしても居心地のいい空間です。屋根の懐部分にも空間が設けられ、豊かな空間を味わうことが出来ます。収納力のある階段も機能的ですよね。窓から差し込む日差しは木格子のフィルターを通って心地のいい光を感じることが出来ます。
住居エリアでもその木素材の温かみを味わうことが出来ます。天井には梁を現し仕上げとする事で一層木の風合いを愉しむことが出来ます。ゆったりと大きく開く開口は中庭に面し、フラットなフロアで連続することで視界の広がりはもちろん屋内外を一体的に感じられます。サッシ上部に設けられた間接照明によって空間を柔らかく、天井の梁の凹凸を愉しめる豊かな住空間です。
夕景に見る建物外観。日が落ち、外灯の照明に明かりが灯ると桧の木格子に心地よく拡散し柔らかな光となって夕景のファサードを印象的なものに演出しています。まるでどこかの和モダン料亭のような趣はちょっぴり幻想的で優雅さを感じることが出来ます。
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