個性的なフォルムや素材を用いたこだわりの住宅を見かけるのは、さほど珍しいことではなくなってきましたよね。それぞれのフォルムやカラーには由来や意図があるものですが、どんなプロセスで誕生するのでしょう。今回ご紹介するのは、木の葉をモチーフにした大屋根に包まれる安心感のある住宅です。藤原・室 建築設計事務所が手掛けたこちらの「箕面の家3 / House in Minoh 3」は、その大きな木の葉の屋根は特徴的な外観となることはもちろん、住空間からもその存在を感じることが出来ます。まるで包まれているかのような安心感と日よけとなって心地のいい日差しを届けてくれる頼もしい存在感を放っています。
敷地があるのは大阪府箕面市内、真新しい住宅が立ち並ぶ一角にあります。玄関を正面に見る本住宅の外観は、大きくせり出した屋根の突端が躍動感を感じさせる個性的なファサードに。ちょっぴりクールで落ち着きを感じるライトグレーの外壁に、アクセントのような木素材の玄関扉が心地よく調和した上品なナチュラルさを感じられるデザインです。大きな木の葉の屋根は道行く外部の人から見れば、シンボリックにも思える存在感を放っています。大きな屋根の一部はカーポートの屋根としても活用できるほど。
写真撮影:矢野紀行(矢野紀行写真事務所)
ダイニングスペースから見る内観。吹き抜けの開放感ある空間はハイサイドライトのある大空間に。開口の先には大阪市街の街並みを眺めることのできる心地のいい風景が広がっています。大きな開口にもちょっぴり覗く大屋根の庇。すっぽりと包み込むような心地の良さを感じることが出来ます。
写真撮影:矢野紀行(矢野紀行写真事務所
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類のダイニングを紹介しています。◀
キッチンスペースと階段スペースが隣り合うちょっぴり意外な間取りも魅力的。多角に折れ曲がるようなキッチンはゆったりと広い階段と向き合うようなデザインに。階段の途中、ちょっぴり腰を下ろせばキッチンで家事をする家族とのコミュニケーションを愉しめる意外性のある居場所かもしれません。
写真撮影:矢野紀行(矢野紀行写真事務所)
【キッチンについては、こちらの記事でも紹介しています】
きっと一般的なデザインだったら、キッチンの端にある流し部分はガスコンロから直線的なデザインにしてしまうかもしれません。でもそこを少し角度をつけることでダイニングスペースにいる家族が視界に入り、大開口の先にある風景をも楽しませてくれるちょっとした配慮だったりするのかもしれません。複雑にも思える角度は、豊かな住空間を作るアイデアの一部なのかもしれませんね。
写真撮影:矢野紀行(矢野紀行写真事務所)
階段を上がりきり、二階の通路吹き抜けを見通す内観。内側からの木の葉のフォルムがしっかりと感じられることと、大きな開口の先に広がる街並みの風景がとっても心地のいい気分を味わうことが出来ます。ホワイトカラーをベースに、明るいナチュラルトーンの木素材が気持ちのいい住空間を演出しています。
写真撮影:矢野紀行(矢野紀行写真事務所)
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