今回ご紹介するのは、囲まれた中庭があり、2世帯の家族と猫が仲良く暮らしている住まいです。カフェの様にくつろげる雰囲気の中庭に加えて、コの字型のレイアウトによって家族がお互いの気配やつながりを感じながら、のんびりと過ごせる居心地のいい室内空間もこの住まいの大きな魅力となっています。快適な2世帯住宅のインスピレーションが欲しい方や、中庭のある家に憧れている方は、住まい作りの際の何か参考となるアイデアが見つかるかもしれません。このプロジェクトは大阪を拠点に活動しているコンフォート建築設計工房によって手掛けられました。一体どんな様子になっているのでしょうか?さっそく詳しく見て行きましょう!
ロケーションは兵庫県。真っ白な外観が印象的なこの住まいは、ご家族6人と猫7匹が一緒に暮らす2世帯住宅です。建物はコの字型に配置されており、中央の囲まれたスペースには中庭を設置しています。その中庭部分には、プライバシー配慮のためルーバーによる目隠しが取り付けられていますが、さり気ないデザインがお洒落で、外観のちょとしたアクセントにもなっています。また、建物の手前にはかわいらしい赤いポストも設置され、目を引く存在感をしていますね。
こちらは玄関ホールと階段&廊下の様子です。ステップの間に隙間のあるシンプルなストリップ階段によって、視線が抜けて空間に奥行きが生まれており、広々とした雰囲気。また廊下部分は、車椅子での移動がスムーズにできるよに少し幅が広く作られているのがポイントです。階段下の大きな開口部は中庭に面していて、快適な自然光を室内にたくさん呼び込むことが出来ます。その奥の階段下スペースにはコンパクトな書斎が設置されていて、空間を有効利用していることがよく分かりますね。
こちらはLDKの様子です。ダイニング部分の天井が吹き抜けとなっていて、天窓から光が降り注ぎます。また中庭からも明るい光が入ってくるのと同時に、ゆったりとした開放感がこのLDKにもたらされています。リビングの壁面には飾り棚が設置されていますが、実は猫用のステップにもなっているそう。猫たちが室内で元気に過ごせるような工夫が感じられますね。またリビング天井は露出した梁が印象的。空間にリズム感が生まれていて、インテリアのアクセントにもなっています。奥に見えるキッチンはオープン型の作りで、LDK全体や中庭が見渡せ、食事の準備をしている間も家族や猫の様子を把握しながら安心して作業に取り組めそうです。
こちらは住まいの中央に位置している中庭で、6畳ほどの広さがあります。コンパクトな空間ですが、ウッドデッキが敷かれていてカフェでくつろぐような気分でリラックスして過ごすことができます。住まいの建物は、この中庭を中心として各部屋を配置し窓を設けています。普段の生活の中で当たり前のように視線や意識が向けられ、中庭を通して家族の様子を見ることができたり、自然と集まって交流が生まれたりしやすい雰囲気があります。高齢のご家族がいても、常につながりを感じながら安心して過ごせそうですね。