木造・RC造・S造・SRC造・混構造の意味と特徴を素早く解説!

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
混構造の自然住宅, モリモトアトリエ / morimoto atelier モリモトアトリエ / morimoto atelier モダンな 家 木 木目調
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木造や鉄筋コンクリート造、鉄骨造など建物を形作る構造にはいくつか種類があり、それらの違いによって建物の性能や空間、外観デザインが異なってきます。そうしたことから、家づくりにおいてはまずどの構造を選ぶかが非常に重要なこととなります。そこで今回は、木造・鉄筋コンクリート造・鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造、さらには混構造についてそれらの特徴を簡単に見ていきたいと思います。

木造

木造はもちろん木材を用いる構造になりますが、この構造の魅力は建設費用の安さや高温多湿の日本の気候に適した通気性や調湿機能、さらには環境に優しい構造であり、木の香りや温かみなどが楽しめる点も挙げられます。逆に木造の弱点は、遮音性能の低さでしょう。耐震性能は他の構造よりも比較的弱くなりますが、技術開発によって木造でも大地震に十分に耐えられるようになってきています。

鉄骨造(S造)

鉄骨造(S造)とはスチールを用いる構造であり、ビルなどの大規模な建物には厚み6mm以上の重量鉄骨、住宅などの小規模の建物には6mm以下の軽量鉄骨が使われます。鉄骨造の長所としては、耐震性などの強度が高いこと、さらに構造壁のいらない柱だけの躯体になるので、間取りなどの自由度が高いことが挙げられます。短所としては遮音性の低さ、そして熱せられるとある一定の温度で急激に強度が落ちることから、不燃材料ですが火災において過信は禁物の構造でもあります。

鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造(RC造)とはコンクリートの内部に鉄筋が入っている構造になりますが、その魅力は優れた耐震性・耐火性・防音性といった性能の高さだけでなく、自由な形態を実現してくれる点も挙げられるでしょう。それに対して、建設コストの高さや、気密性が高いゆえに湿気がこもりやすく結露が発生する可能性があります。結露については、「防湿のしっかりした結露しない快適な住まいに!結露対策について知っておきたい6つのこと」も是非参考にしてみて下さい。

写真:Nacasa & Partners Inc.

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

건대 스타시티_ 2008, Eon SLD Eon SLD 商業空間 商業空間

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)とはRC造の内部に鉄骨が入っている構造のことになります。あらゆる構造の中でも耐震性や耐火性、防音性などの性能面が最も高い構造であり、RC造の柱や梁よりも細いサイズで同等の耐震性を発揮してくれます。当然その分建設コストは高くなります。戸建て住宅よりも高層マンションさらには超高層マンションといった大規模な建物によく採用される構造になります。

混構造

混構造とは2つ以上の異なる構造が組み合わせられる構造の意味ですが、戸建て住宅ではこちらのモリモトアトリエが手掛けた住まいのように、下部が鉄筋コンクリート造で上部が木造となる混構造が多数を占めます。このかたちによって、鉄筋コンクリート造の耐火性や耐震性、防音性といったRC造の長所に加えて、木造ならではの柔らかく温かみのある生活空間を手に入れることができます。さらには、下階が鉄筋コンクリート造であることで傾斜地など木造では構造的に実現することが難しい敷地での家づくりの幅を広げてくれます。

写真:金子建築写真室

まとめ

見てきたように、それぞれの構造には特徴があり、いずれも長所と短所があります。そうしたことから、選ぶ際はどの種類の構造が理想とする住まいを実現するために最も適しているかを見極めていくことが重要となります。また、上で述べた短所もしっかりと対策を講じていくことで対処することも可能ですので、そうした点も含めて建築家に相談しながら決めてみると安心でしょう。

写真:Ryo Hata

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