建物が密集した都内だと特に敷地面積を最大限に活かした狭小住宅が多く見られます。小さな面積でいかに狭さを感じさせずに開放的で心地良い家を建てるか、また、周囲からのプライバシーも確保し快適に過ごすために様々な工夫が施されています。今回は立地を味方にし、その魅力が存分に感じられる狭小住宅を五軒ご紹介いたします。
都内の住宅地で周囲を建物に囲まれた46㎡程の敷地に建てられた建築面積27㎡程の住宅です。道を挟んだ正面には緑豊かな公園があり、二階のリビングは壁一面に設置された窓を通して公園の景色や風を存分に取り入れられ、開放的で心地よい空間が実現しています。
こちらは建蔽率が40%のため、建築面積29.81m2と小さく、地下を作ることで床面積を83.63m2ほどにして建てられた木造2階建ての住宅です。二階にLDKが設置され周囲からのプライバシーも確保された温かみのある空間が広上がっています。地階に夜間電力を使う蓄熱暖房機を置き、吹抜や床の穴を通して暖気を床下から2階まで上げることで、住まい全体から床も暖かい省エネ環境が作られています。
東京広尾の高台の狭小敷地に建てられた住宅です。西側の崖地を利用して地下にはゲストルームと趣味室が設けられ、ホームシアターなど大きな音などが出ても外部には音が漏れないよう二重のサッシとなっています。周囲が立て込んでいるため、二階までは最小限の開口でプライバシーは確保され、三階のマスターベッドルームにはルーフテラスがあるため、狭小住宅ですが日光浴や星空を楽しむことができます。
こちらは裏に隣接する会社敷地内の桜を借景とすることが出来る場所に建てられた住宅です。天井の一部が吹抜けとなっているリビングやスキップフロアにより心地よい光や風が取りこまれ、狭小住宅ではありますが開放的で広がりのある家となっています。
南北に住宅が迫っているものの東西は抜けている狭小地に建てられた住宅です。法的には3階建のボリュームの中に、4層の空間が設けられています。各階の天井高は低いですが、南側に設けた階段による東西及び上下の抜けの効果で、明るく心地良い空間が実現しています。リビングには上部からのトップライトと階段廻りから柔らかな自然光が降り注いでいます。
【狭小住宅については、こちらの記事でも紹介しています】