アーティストが制作、展示、滞在する「オーストラリア・ハウス」

Michi Koba Michi Koba
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最近、欧米をはじめ各国でも盛んに行われている「アーティスト・イン・レジデンス」。アーティストを一定期間ある土地に招き、彼らはその土地に滞在しながら制作活動を行うというものです。今回ご紹介するのは、「越後妻有アートトリエンナーレ」の一環であるアーティスト・イン・レジデンス用のギャラリー兼ゲストハウス。国際コンペで選ばれたアンドリュー・バーンズ・アーキテクト案を元に、日本のアトリエ・イマム+山本想太郎設計アトリエが実施設計・監理を行いました。

​シンプルかつ力強い外観

敷地は新潟県十日町市、冬の間一晩に1.5mもの雪が積もることもあるという、山深く自然豊かな場所です。西側外観からはその片勾配の三角屋根のシンプルながら力強いフォルムがよく伝わってきます。また、3メー トルの雪が積もった際には三角の屋根のみ見えるようになるそうで、季節や時の変化でさまざまな表情を楽しむことができます。そしてそのオブジェのような美しい佇まいを生み出している急勾配の屋根は、雪を自然に落とすため、という建物の機能面から導き出された形であり、機能、意匠ともに優れた形状であるといえます。

​周囲の景観に馴染む佇まい

南側には列柱のあるテラスが配置されています。夏は周囲の自然を満喫できる気持ちの良い場所であり、また冬にはこの列柱に雪囲いを設置できるよう考えられています。外壁は杉板張り+木材保護塗料で仕上げられています。周囲の景観に馴染む落ち着いた雰囲気の佇まいです。また、この地に建っていた旧オーストラリア・ハウスが東日本大震災の余震によって倒壊したという経緯もあり、シンプルで無駄のない形状で豪雪にも耐え、緊急時には避難場所ともなり得る頑丈なつくりとなっています。

​大鏡のあるギャラリースペース

一階にあるギャラリー・スペースです。右側にある可動式の大鏡によってまるで奥にも空間が広がっているような錯覚が生まれます。外部空間を拡張し、緑を内部に取り込む面白い装置ですね。壁には杉板張り、床にはフローリング、天井にはシナ合板張りがそれぞれ採用され、木のぬくもりを感じることができます。

アートの展示

ギャラリーには、オーストラリア人アーティ スト、ブルック・アンドリュー氏による「アース・ハウス」という作品が展示されています。壁一面に展示されたアートは迫力があります。

​ふたつのギャラリーを望む

右側にはギャラリー兼通路スペース、左奥には先ほどのギャラリーが位置しています。真ん中に位置する鋭角のコーナーがもたらす視覚効果でその先に広がる空間に奥行きが生まれています。

​シンボリックな大黒柱

吹抜け部分の様子です。右側に急勾配の屋根の先端近くに据えられた杉丸太材の大黒柱が見て取れます。これは、日本建築の要素である大黒柱の建物の「構造を支える」という役割を、象徴的に果たしてるものです。

​開放感あるダイニングキッチン

二階に位置するダイニング・キッチン。水平窓からは陽光がさしこみ、また美しい自然を満喫することができます。吹き抜けに面しているので開放的で一階との空間的つながりを感じることもできます。

​落ち着いた雰囲気の就寝スペース

二段ベッドのある就寝スペースはリビング、ダイニング・キッチンと一体になっており、コンパクトながら機能的な空間配置がなされています。木に囲まれたほっと落ち着ける生活空間で、アーティスト同士の会話も弾みそうです。

アーティストが制作、展示、滞在する「オーストラリア・ハウス」について何かお感じになりましたか?ギャラリーを兼ねた個性的なデザインハウスをお望みの方はぜひ参考になさってくださいね。また、コメントもお待ちしております!
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