本日紹介するのはオランダの建築家によるとても特別なプロジェクトです。と言うのも廃校を住宅へとリノベーションしたプロジェクトなんです。あちこちにオリジナルの面影を残しながらのリノベーションは個性的なスタイルを持った住宅を生み出し、同時に施主のコストを抑えることにもなっています。日本の廃校に置き換えると、デザインにおいても状況においてもちょっと想像ができませんよね… どんな住宅となったのでしょうか?詳しく見ていきましょう!
高い天井に抜けのある広々としたスペース、かつて何百人もの生徒が行き交ったであろう大空間は校舎の名残をはっきりと残しています。スキップフロアやコンクリートの床はむしろ現代のトレンドです。奥に見えるのはダイニングルーム、その左手にキッチンがあります。
階段室から一階を見下ろしたアングルです。吹き抜けの高さはやはり(元)公共施設ならでは。アーティーな印象の大きな吹き抜け灯もよく映えます!洗練されたモノトーンの世界に電球が優しい光を灯して。
ミニマル&シャープなデザインのキッチンです。こちらも同様にモノトーンで統一されています。キャビネットは闇に半分溶け込んでいるかのような漆黒。しかし空間のほとんどが白色であること、天井までの大きな開口部により自然光が差し込むこと、そして十分な照明により陰気な雰囲気はありません。はっきりした色分けが潔い!
続いては隣接しているダイニングルーム。たくさん並んだ正方形の窓がとても可愛らしい。ディスプレイスペースとしても活用されています。窓際の席は段差のある壁面を生かしたベンチとなっており、よりフレンドリーで親密な空気感が漂っています。
間取りはオープンプランで各部屋がつながっています。こちらはダイニングからリビングを眺めたアングルです。廊下を挟んで隣接していますがかなり距離感があるので仕切りは不要。うらやましい広さです。
リビングルームはミニマルなビルトイン暖炉を中心に、黒い造作家具とソファを置いたのみのシンプルモダンなインテリア。写真作品が映えますね。
窓から見える外壁は特徴的なグレーのレンガ。これは1920年代のオランダでよく見られた様式だそう。窓際に置いた学校机が可愛い!ちょっとした書き物に使ったり、コンソール風に装飾スペースとして使うのも良さそうです。
最後はエントランスホールの様子です。そのまま廊下につながる細長いスペースを金属フレームのガラスで仕切っています。目を引くのは大きな球体のペンダントライト! まるでミラーボールのように丸い光を全方向に発しています。ミニマルな空間に光が作る遊び心が効いておしゃれ度満点!真似したいアイデアです。