中庭を使って上手くプランニングするには?

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
イドコロ, ma-style architects ma-style architects ミニマルスタイルの 玄関&廊下&階段
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街の中心地でもプライバシーを十分に確保しながら思う存分に屋外で過ごせる中庭は、街中での暮らしを非常に幅広く豊かにしてくれる空間です。しかし、下手に中庭を住まいに取り入れると、生活動線が長くなり日常生活が過ごしにくくなる場合や、居住スペースが狭いと感じてしまうことがあります。そこで今回は、そんな欠点を打ち消すような中庭を使った上手なプランニングを実例とともに紹介していきます。是非、この記事を一読して建築家との相談の際の参考にしてみて下さい!

上階にテラスを設けてより明るく開放的に

建物の階数が複数の場合で中庭が小さいと、中庭にあまり光があたらずジメジメとした暗い中庭になってしまいがちです。そんな時はこちらの萩原健治建築研究所が手掛けた住宅のように、上の階にテラスを設けてみると、より明るく開放的な中庭や住まいにすることができます。テラス部分は階高が低くなるので、そこから太陽の光が1階の中庭や室内へと降り注いでいき、小さな中庭をより有効に活用しています。また、中庭とテラスを組み合わせることで、より外の空間が楽しく豊かな場所になっています。

写真:多田ユウコ

こだわりの床で室内のように

中庭も室内のように感じられて日常の生活空間のように利用できれば、居住スペースがより広く開放的に感じられます。こちらのMA-STYLE ARCHITECTSが設計した住宅は、まるで室内の一部のような青空が広がる中庭を持っています。室内のように感じられる理由の1つに床の丁寧なデザインが見られます。通常段差ができてしまう扉の部分を、きれいに段差なくデザインされています。また、中庭の床材も木の板で仕上げられていて、より室内と中庭を行き来しやすいように丁寧に計画されています。

写真:Kai Nakamura

大きな開口で内と外を一体化

室内をより開放的にするために、大きな開口を使って内と外を一体化する方法があります。また、より光を室内に取り込むために同様に大きな開口を中庭回りに取り付けますが、その時に窓ガラスやサッシの断熱性能をきちんと押さえておきましょう。こちらのリビングルームのように、大きな開口によりまるでリビングが中庭のような、外で食事をしているような開放的な食卓を楽しめます。

建物のボリュームを工夫して室内をより明るく

ロの字型の建物で四方を囲んだよりプライベートな中庭は、誰もが憧れるゆったりとくつろげる空間です。しかし、自身の建物の影を出来るだけ中庭に落とさないように、ロの字型の建物はそのボリュームに注意して計画してあげる必要があります。こちらのTERAJIMA ARCHITECTSが手掛けた住宅は、敷地の中心に中庭があり、それを取り囲むようにロの字型の建物が建っています。吹き抜け空間の下にあるリビングは北側にありますが、南側の建物が1層で計画されているので、北側にあっても直接太陽光が降り注ぐ明るい空間となっています。

回遊性のあるプランニング

中庭を持つ住宅は生活動線が長くなりがちですので、プランニングは生活スタイルをよく考えながら出来るだけ生活動線を短くするような工夫が必要です。こちらの株式会社リオタデザインが設計した住宅は、中庭の周囲に回廊を設けて、エントランスから逆時計回りに、玄関からリビングへ、浴室からベッドルームへといったように生活スタイルに合わせて配置することで、回遊性のある最小限の生活動線で住みやすさをつくり出しています。

写真:新澤一平

窓の開き方にもこだわる

中庭の最大の魅力は外の視線を気にすることなく、カーテンはもちろん窓を全開に開け放ちながら、室内空間を中庭に広げられることではないでしょうか。その窓を全開にするときに、引き違い戸などではなく折れ戸などを使って開口いっぱいに扉を開け放てるような窓の開け方を選ぶと、より開放的な中庭空間にすることができます。

【中庭については、こちらの記事でも紹介しています】

※ 中庭のある家に住む5つのメリット  

※ 知っておきたい中庭の6つのポイント!   

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