北向き敷地に家を建てるとなった時、何となく「日当たりが悪くなってしまうのでは?」と心配になってしまうことも多いかと思います。今回は、そんな北向き敷地という難しい条件をポジティブに生かして、明るい光に包まれた居心地のいいモダンな住宅をご紹介します。このプロジェクトは大阪を拠点に活動するタイコーアーキテクトによって手掛けられました。北向きの敷地だからと言ってネガティブにとらえず、良さを生かして快適な住まいを手に入れましょう!
大阪の閑静な住宅地に建っているこの住まい。箱型のボリュームが重なり合う形状と、モノトーンでコントラストが効いている外壁が印象的となったシンプルでモダンな外観です。家を建てる際に前提条件としてあったのが、日当たりの良い南側には、3階建ての高い住宅が建っていて、北向き敷地となっているということでした。そのために、どのように住まいに採光を届けるかがプランニングの最大の課題となったそうです。グレーの外壁を持ち少し飛び出している部分がLDKとなっているのですが、東側と北側に箱を少しずらすことで、より日当たりが受けやすくなっているということです。
こちらは吹き抜けとなった玄関ホールの様子です。2階へと続く階段は、シンプルなスケルトン階段となっており、南側に設けられている開口部からの光が、階段を通り抜けてこの1階の玄関ホールまで届けられるようになっています。北向きの玄関とは思えない明るく快適な雰囲気ですね。さらに、広い土間スペースと白を基調としたシンプルでモダンな内装が、この玄関ホールをより印象的なものにしています。
階段を上がると2階にはLDKがあり、こちらがリビングスペースの様子です。天井が高く、ゆったりとした雰囲気がありリラックスして過ごせそうですね。ここでポイントとなっているのが、開口部の配置です。敷地の南側に高い建物があっても、それを避けてこのリビングにも十分な採光が入ってくるように考慮されていて、室内に快適な明るさをもたらしてくれます。また高い天井スペースを生かして、ちょっとしたロフトも設けることが出来ています。
こちらはロフトからリビングを見下ろした様子です。白い壁と天井のシンプルな空間に、深みと高級感があるウォルナットのフローリングが使われ、コントラストが効いているリビング。家具を上質でシンプルなデザインのものでコーディネートすると、より洗練された雰囲気の部屋になりますね。あまり色を使わず、落ち着きのあるダーク系でまとめられていることで、それだけ光も感じやすくなりそうです。北向き敷地にある住まいなので、光を感じられやすいようシンプルなインテリアにすることは、大切なポイントなのかもしれません。
こちらはリビングと横並びにレイアウトされているキッチンスペースです。モダンでスタイリッシュなデザインのI型キッチンは、窓に面して設置されており、料理や家事などの作業中も自然光を感じながら明るい気分で取り組むことが出来ます。また、大きな収納スペースも設けられているので、調理器具や家電、食器など、物があふれてしまいがちなキッチンがスッキリと片付きます。ダイニングとこのキッチンの天井の高さは少し低めに抑えた作りとなっていて、落ち着きが生まれています。その分天井の高いリビングの開放感が、より強く感じられるのもこの住空間のポイントです。北向き敷地でも工夫を凝らすことで快適な暮らしが可能であるということを、この住まいは教えてくれているようですね。
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