完全に建て直すか、部分的にリノベーションするか? 古い不動産を持つオーナーにとっていつも頭を悩ませる選択です。 重要なのは、新しい建物が本当に必要なのか、あるいはリノベーションの方がコストや見た目などにメリットが生まれるのか、冷静に判断することです。判断材料となるのは建築家のアドバイスです。リノベーションは様々な問題を解決するだけでなく、家全体をアップグレードさせることもできます。
改装、増築、改造のいずれにせよ、その効果をはっきりと確認できる五軒の素晴らしいbefore&afterプロジェクトを紹介します。
まず一軒目に紹介するのはこちら。60年代に建てられた暗い雰囲気の住宅です。4人家族の住まいだったのですが建物が古いために不便な点が多くあり、家族はリノベーションを決意しました。こちらの家の場合は費用対効果と持続性の両立を叶える建て替えとなりました。建築家はこの家が新しい建物として生まれ変わると約束。どんな住宅になったのでしょうか?
afterがこちら!信じられないほどの大きな変化です。大きく取られた窓が規則正しく並び、とても開放的でモダンな外観です。半地下の空間も造られてさらに居住空間が増えました。
持続可能性という住み手の要望を満たすために、家には地下ペレットタンク及び太陽光発電を備えたペレット加熱システムを設置しました。 さらに熱回収換気システム、雨水使用の清掃機などが追加され、現代的なシステムを活用したエコな暮らしが叶います。
二軒目に紹介するのはこちら。家… というよりも広々とした庭が素敵で目がいきますね。建物の道路側外壁は古典的な漆喰、庭側はご覧のようにより明るい見た目のレンガです。道路に面していないスペースが広いので屋外でリラックスできる場所も機会もたくさんあり、家族のための娯楽エリアとして開発しない手はありません。
リノベーション後はキューブ型のモダンな建物となりました。ファサードだけでなく屋根の形状も変化。傾斜のあった古い屋根と壁は撤去され、すっきりとした平らな屋根となりました。1階のリビングルームはサービスルームと接続することで大幅に拡大。南向きの庭にはカラフルな天然石を使用したテラスがあり、自然の中で過ごすのに理想的な場所となりました。
ファサードのモダンなデザイン自体がこの家のハイライトですが、まだまだ魅力的な秘密があります。ダークブルーの面には蛍光効果のあるガラスが散りばめられており、そのダークな輝きで外観を美しく華やかに演出します。
ヨーロッパの古い農家には独自の魅力があります。レンガのファサードと赤い屋根は素朴な居心地の良さを醸し出し、室内ではおとぎ話のようなのんびりとした、心安らかな生活があるのではないか… と想像したくなりますが、では実際にここに住んで下さいとなったら、リノベーション無しには現代生活にフィットしないことが多々ありそう。
二つの建物の基本的な形は改修後も残っており、オリジナルの大きな特徴である赤い勾配屋根も残されました。 左の小さな建物にはシャワー付きのゲストルーム、右の建物が家族のメインの居住空間となっています。木製の天井の高い廊下によって両方の建物はシームレスに接続されています。二つのボリュームのあらゆる場所に居心地の良さがあり、モダンかつ温かみのある住まいとなりました。
四軒目はカラフルなファサードが並ぶ住宅地の中の一軒。しかし薄いピンクのファサードは全体的に薄汚れ、手入れがされていない荒んだ感じの雰囲気です。壊れそうな古いシャッターやバルコニー、庭などもその暗い雰囲気に拍車をかけています… 。
リノベーション後は爽やかさMAXの水色x白のファサードとなり、良い意味で人々の注目を集める外観となりました!大きく改造されたのは二階部分。以前バルコニーだった部分に新たなボリュームが増築されたのです。さらに屋根裏スペースも追加され、家族は新しい居住空間を手に入れることができました。モダンな外観となったこと、空間が拡大されたことだけでなく、リノベーション前と比較した時にエネルギーを70%以上も節約できるという省エネ&エコという現代にフィットした住宅となったのです。
この家の所有者によると室内がとにかくスペース不足だったそう。その場合は増築によって問題は解決されるはずです。それと同時に、旧式で古典的なファサードを現代的に変えたいというのが専門家への要望でした。プランは上階に居心地の良いベッドルーム、1階にオープンなリビングルームというもの。
リノベーション後は個性的でユニークな外観となりました!外壁の赤が芝生の緑と鮮やかなコントラストを作成し、環境全体をリフレッシュします。できるだけファサードを維持しやすくするために、専門家はスラブのファサードと予め塗装した木製ブロックの型枠を使用したそう。そんな配慮が住み手にとってはとても嬉しいですね。