住み心地を良くする窓・サッシの素材の選び方

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
Under the Large Roof, Atelier HARETOKE Co., Ltd. Atelier HARETOKE Co., Ltd. モダンスタイルの寝室
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そもそも窓が家に付いているのは、窓から太陽光を取り込んで室内を明るくしたり、空気を入れ替える換気をしたり、外にあるきれいな景色を室内から眺めるためにあります。どれも欠くことができない、住み心地にとても重要になってくるのが窓でもあります。近年では、窓ガラスには断熱性の高いガラスを2枚や3枚重ねた複層ガラスが主流となっています。そこで今回は、デザイン面や性能面が窓ガラスよりも問われるサッシに注目して、サッシの素材とその特性やデザイン性を合わせて紹介していきます。

木製サッシ

最近では他の素材にはない木が持つ温かみが見直され、木製サッシの評判が密かに上がってきています。それを後押しするように、断熱性の高い木製サッシも出てきています。こちらのCamp Design inc.がデザインを手がけた団地の改修プロジェクトでは、窓枠が改修前のスチールサッシから木製サッシに取り換えられました。テラスの床材も木材が使われていて、とても温かみのある雰囲気に生まれ変わっています。木製サッシは、そのデザイン性と質感も魅力的ですが、結露が発生しにくいというメリットも兼ね備えています。

写真:Kentahasegawa

スチールサッシ

間工作舎がデザインを手掛けた、こちらの周囲を自然に囲まれた住宅は、室内から窓を通してすぐそこに自然が感じられます。その窓のサッシにはスチールが使われていて、その窓枠の鉄の重さを感じる重厚さと外にある木々の柔らかさが対となって、それぞれをうまく強調しあっています。スチールサッシは丈夫でどっしりとした重みのある雰囲気を醸し出してくれます。

写真:高野友実

アルミサッシ

窓枠として一番使われているのは、このアルミサッシです。気密性や耐久性が高いことはよく知られていると思いますが、精度の高い複雑な形を作れることもアルミサッシの1つの良さです。ATELIER NEROによるこちらの天井が緩やかなカーブを描いている住宅では、窓枠にアルミサッシが使われています。このような特殊な形でも、安心して窓を取り付けられるのがアルミサッシの魅力の1つです。

樹脂サッシ

寒さの厳しい地域では、室外と室内の気温の差による結露がサッシ部分に発生しやすくなります。そこで登場したのが、樹脂サッシです。樹脂サッシは結露防止だけでなく、断熱性に加えて高い遮音性も兼ね備えています。新潟にあるこちらの住宅にはその樹脂サッシが使われ、熱の流出が一般の断熱サッシに比べさらに小さく、その1/3になるそうです。インテリアにふんだんに使われている木材がさらに気持ち的にも温かみある雰囲気にしてくれています。

複合サッシ

アルミサッシのデメリットとして結露しやすいことが挙げられますが、それを熱を通しにくい樹脂や木材と組み合わせて改良されたのが複合サッシです。こちらのATELIER HARETOKE CO., LTD.による鉄筋コンクリート造の住宅の開口部には、アルミと木材の複合サッシが使われています。複合サッシの高い機能性だけでなく、窓枠の木の温かみがクールなコンクリートの壁とうまく協調し合って高いデザイン性を実現しています。

写真:矢野紀行/矢野紀行写真事務所

ガラスブロック

開口部や壁をガラスブロックで覆ってみるのも1つの方法です。外からの視線が気になって窓を開けられないけど、太陽光を入れて室内を明るくしたい時はガラスブロックが最適です。こちらのとても洗練された和室の向こう側に見える障子のような部分は、実は乳白色のガラスブロックです。強い太陽光を程良い柔らかな日差しにかえて和室を明るくしてくれています。壁の下部分の窓を開ければ、室内の空気の入れ替えもできますし、小さな窓と組み合わせれば換気も問題ありません。

自分の住まいや気候に合った素材を選んでみて下さい!ぜひコメントを書いてください!

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