生活の中で移動の手段として不動の地位を占めている車。所有している家庭も多いですよね。車があるということは、それを停めるスペースが必要になってきます。駐車場と一口に言っても、現在では様々なスタイルが見られます。家に駐車スペースを設ける方法をいくつか追い、駐車場の可能性を探ってみましょう。
駐車場としても、作業場としても、また倉庫としても使える独立型のガレージは、車好きの方々にとっては嬉しいスペースですね。 J-STYRE GARAGE CO.,LTD. によるこのガレージは木製で、オリーブ色の柔らかい雰囲気と相まってその素材感が独特のノスタルジックな印象を醸し出しています。クラシックカーなどを収納すれば往年のアメリカのような風景が出来上がりそうですね。家から独立していることで、車のメンテナンスにつきものの音や匂いを気にせずに済みます。
こちらの住宅は交通量の多い道路に面して建てられています。駐車スペースは玄関の横に、その道路からつながるような形で作られました。人の目のある立地上、プライバシーに配慮しなければいけなかったこのお家において、駐車場の奥の何気ないコンクリートの壁は目隠しの役目も担っています。白い壁に映える木材のドアがナチュラルモダンな玄関の外観とともに、太陽の光を浴びる愛車もおしゃれなインテリアのように見えそうですね。
東京の高級住宅地の一角に建てられたこちらの住宅は、フェラーリに見合った駐車場、を作ることが目的だったのだとか。一階にはそのフェラーリを止められるビルドインガレージがあり、二階のリビングからステップフロアを介して愛車が望めるようになっているそうです。コンクリート打ちっぱなしのモダンな外観に、白いフェラーリが溶け込んでスタイリッシュな外観を成していますね。スムーズに出庫、入庫出来、家の内部に愛車があるという安心感も得ることが出来るのが、ビルドインガレージの魅力といえます。
スペースや予算に制限の出やすい都市部において、一番気軽に、かつ効率的に取り入れられるのは支柱と雨除けの庇を組み合わせたシンプルなカーポートの形ではないでしょうか。写真は既存の住宅と庭に車二台分の駐車スペースを増設したリノベーション案件です。庭に立つ紅葉を中心に左右対称に作られたカーポートは、コンクリートの支柱の連なりによって分けられ、その間を通って玄関へ向かえるようになっています。このドラマチックな空間が、家に帰る、または家を出る、という気持ちのリセットになるのだそう。また、カーポートの地面にはところどころくりぬかれて植栽された部分があり、その緑がのっぺりしがちな駐車場を明るく彩っています。
こちらは傾斜地に建つクレバスハウスと名付けられた住宅です。四角いボリュームの連なりが生むズレを家の中の裂け目のように利用し、そこから明るい光が差し込むようになっています。愛車の駐車スペースは、エントランスの横に彫り込み式で作られた地下駐車場です。五メートル道路から下がって作られたことで、この空いた空間にお客様の車を停められるのだそう。おもてなしにまで配慮した駐車場ですね。地下に駐車スペースがあることのメリットは、生活スペースを削らずに済むことですね。
こちらは農機具を保管してあった建物をフェラーリとポルシェを停めるスペースと住宅にしたいというご要望に応えてリノベーションされたものです。一階の書斎とガレージの間の建具はガラス張りでオープンとなっており、いくらでも愛車を眺めることが出来ます。また、ガレージの上部の二階の床もガラス製にしてあり、リビングでくつろぎながらフェラーリやポルシェを見ることが出来るようになっています。まさに愛車と暮らす家ですね。