アーチが生み出すおしゃれな住まいのデザインまとめ

アーチを使ったデザインを外観に用いることで、洋風スタイルの住まいにしたいという方もいらっしゃるでしょう。そんな時のアイデアの１つが、アーチを使って玄関アプローチをデザインすることです。こちらのSAKURAYAMA-ARCHITECT-DESIGNが手掛けた住まいのように、全体的には直線的な外観に玄関アプローチだけ曲線的なデザインとすることで、ワンポイントのおしゃれなデザインともなりますし、実際にアーチ空間を通り抜けることになるので、視覚的だけでなく身体的にもその空間を体感することができます。

外観デザインで言えば、屋根に取り入れることも１つの方法です。家全体が緩やかな曲線で覆われることで柔らかい印象になるとともに、こちらの中川龍吾建築設計事務所が手掛けた住まいのように、北側斜線制限などの規制がかかる敷地でも、圧迫感を与えないデザインで内部空間もゆったりと確保することができます。

アーチを単体でワンポイントのようなかたちで取り入れることの他に、複数のアーチを連続的に配置していくことでもおしゃれな空間を生み出すことができます。玄関アプローチにリズミカルに用いることもできますし、中庭などにそれでもって回廊空間を生み出してもいいかもしれません。また、こちらのように室内の開口を左右対称に並べることで、おしゃれな洋風スタイルのインテリアをつくり出すこともできます。

窓や玄関扉・室内扉をアーチで形作ることも考えてみて下さい。窓であれば外観を洋風の雰囲気に演出してくれますし、玄関扉や室内扉であればインテリアを曲線的なデザインでおしゃれに飾れるだけでなく、そこを通り抜ける身体的な体験もすることができます。また、弧を描く窓や扉を開けた時には、弧の数も増えるため、また違った印象の空間をつくり出してくれるおもしろさがあります。

写真：藤本高志建築設計事務所　写真家　冨田英次

ニッチとは、壁面の一部に設けられるくぼみのことで、小物などをそこに飾れることでインテリアをおしゃれにしてくれます。ニッチはそれだけで高いデザイン性を持っていますが、そのニッチに曲線を用いることでさらにおしゃれなインテリアにしてくれます。ニッチを使ったデザインについては、「ニッチで便利でおしゃれな空間に！その素敵な実例をご紹介！」も参考にしてみて下さい。

多くの方は、アーチを使ったデザインは洋風スタイルを生み出すと考えている方も多いでしょう。しかし、実際にはアーチあるいは弧を描く形は、和のデザインとも強く結びつきがあります。床の間の１つの形である「洞床（ほらどこ）」は、半円や円弧状の曲線が使われますし、こちらのアンドウ設計事務所が手掛けた住まいのように、玄関ホールにある壁に半円形の開口を開けるようなかたちで和の柔らかい雰囲気を生み出すこともできます。