シンボルツリーのある中庭を囲む二世帯住宅

Michiko JUTO Michiko JUTO
西品川の家(2世帯住宅), 光風舎1級建築士事務所 光風舎1級建築士事務所 北欧風 家
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様々な世代の家族が一緒に住むってなかなか大変ですよね。ご紹介するのは両親と子世帯の合わせて7人が住むための住宅。程よい距離感を保つために中庭を中間領域として設け、左右に世帯を振り分け、さらに上下階で個々の関係性を調整した綿密な計画によって完成したこの住まいを手がけたのは光風舎1級建築士事務所です。さっそく見てみましょう。

二世帯住宅には見えない一体感のある佇まい

都心部にある56坪余りのこの敷地は戸建て住宅や集合住宅に囲まれ、近くには高層ビル等も建ち並ぶ環境にあります。近隣からのプライバシーの確保と共に親世帯と子世帯の間の程よい関係性を築くべく敷地中央に中庭を設け、両世帯の中間領域としました。ガルバリウム鋼板葺きと塗り壁のツートーンのモダンな外観が目を引きます。1階の掃き出し窓のある部分はギャラリーになっており、パブリックな要素も持ち合わせた住宅です。

アプローチから続く中庭

ピロティを抜けるとエントランス、その奥には中庭が広がっています。温かみのある色合いの外壁にアイアンの手摺やダークな色調の玄関扉がアクセントになっています。こだわりの照明や表札などで個性を持たせた玄関廻りが印象的ですね。

家族と共に成長するシンボルツリー

以前は別の場所にあったざくろの木を中庭に移植し、時を経ながら家族と共に成長するシンボルツリーになっています。二世帯の住まいの居室に気持ちの良い光と風を運んでくれる機能的にも優れた中庭は、家族のそれぞれの程よい距離感や関係性を保ってくれる大切な空間なのです。

パブリック空間のある住まい

こちらは道路側に面した場所に計画されたギャラリースペース。掃き出し窓を開ければ外部空間と連続する開放的なプランに加え、一部吹き抜けを設けることで立体的な広がりも確保しています。真っ白な空間を濃い色の床で引き締め、多目的に使えそうな機能的なスペースですね。

玄関廻りのひと工夫

コンパクトにまとまった玄関を入ると、白とナチュラルな木を基調とした内部空間が明るい雰囲気を作り出しています。階段と三和土部分が壁を利用した棚越しに繋がっており、採光と開放感をもたらす素晴らしいアイデアですよね。

統一感のあるインテリア

傾斜のある天井がダイナミックな雰囲気をもたらすリビング空間です。明るめの木のウッドフロアや天井の仕上げ、そして建具や家具なども木でまとめ、自然の素材感が心地良い住まいです。「自然体で暮らせる二世帯住宅」も同じ設計事務所が手がけた二世帯住宅で、自然素材をふんだんに使った心地良い住まいです。

ディテールが美しい建具

ディテールに凝った引き戸です。和のテイストを生かした涼しげな建具を介して外部の自然環境が見え隠れし、また日の移ろいによって作り出される陰影が室内に様々な表情をもたらしてくれそうです。シンプルな住まいでもポイントにこのような凝ったエレメントを添えると空間と暮らしのクオリティがぐっと上がりそうですよね。

様になる収納スペースのデザイン

天井を低く設定したキッチンはセミオープンタイプ。開口のある壁際にシンクやコンロを一列にまとめた動線的にとても使いやすいプランを採用しています。ダイニング側に立ち壁を設けることでキッチンの雑多なモノを遮りながらも緩やかに空間全体が繋がるので、家族とのコミュニケーションも弾みそうですよね。随所に造作による見せる収納スペースを確保しています。限られた空間は無駄なく利用したいですよね。

スタイリッシュな和室

こちらは板の間のある和室です。天井に傾斜を設けたり高さを変えることでコンパクトながらも変化に富んだ居室になっています。縁有りの本格的な畳を採用していますが、モダンでスタイリッシュな雰囲気をのあるタタミスペース、様々な用途に使えそうですよね。

撮影: 大橋 愛

【中庭については、こちらの記事でも紹介しています】

※ 中庭のある家に住む5つのメリット

※ 知っておきたい中庭の6つのポイント!    

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