防水工法のそれぞれのメリット・デメリット

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
Tー邸, 田村淳建築設計事務所 田村淳建築設計事務所 オリジナルデザインの リビング
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防水は建物にとって、その耐久性や住み心地に関わる非常に重要なポイントの1つです。特に雨の多い日本の気候下では、より注意しておきたい住宅の部分です。そこで今回は、3種類の防水工法のメリット・デメリットについて紹介していきたいと思います。それぞれの種類に長所・短所があるので、場所や形など住まいに合った方向を選んでいきましょう。

FRP防水メリット

防水材の中でも最近注目を集めているのが、「FRP防水」です。FRPとは、「ガラス繊維強化プラスチック」のことで、現場で硬化するプラスチック系樹脂と組み合わせた塗膜防水です。ガラス繊維が用いられることから、軽量でかつ強靭な耐久性を兼ね備えた防水層になります。また、自由な形の屋根でも継ぎ目のない層を作ることができます。こちらの住まいのように、防水層を傷めないような工夫された手摺りとベンチの形も取り入れてみて下さい。

写真:KENICHI SUZUKI

FRP防水デメリット

そうした利点に対してデメリットは、プラスチックであることから紫外線に弱いということが挙げられます。それによって劣化し、ヒビが入ってしまうことになります。そうならないためにも、トップコートの定期的な塗り替えが必要となります。また、伸び縮みしにくいことから、地震などの揺れによってもヒビが入ってしまう可能性もあります。

シート防水メリット

短い期間で低いコストで行えるシート防水も1つの選択肢になります。かつてはゴムシートが主流でしたが、現在は塩ビシートによるものへと変わってきているので、ここでは塩ビシートについて見ていきます。こちらは紫外線や熱などに対して強く、優れた耐候性を持っています。また、改修時でも古い防水材の上からそのまま被せて施工することが可能なことも、短期間で安価に工事することができる工法の1つの要因となっています。こちらの住まいでは、屋根にシート防水の遮熱タイプを取り入れて、建物への水だけでなく熱の侵入も遮断しています。

シート防水デメリット

シート防水のデメリットとしては、シート状の素材であるということから、複雑な形の場所への施工には向かないということが挙げられます。また、シートとシートをしっかりと接合しなければならないなど、施工の難易度が高い工法であることから、施工できる業者が少ないことも1つの短所でしょう。その施工の精度によって漏水したり、張り替えする必要も出てくるので、きちんと施工管理の信頼できる業者を選んでいきましょう。

ウレタン防水メリット

近年、広い場面で使われているのがウレタン防水です。これは、簡単に言うと液状のウレタンを塗膜することで防水層を作り出す方法になるので、どんな複雑な場所にも施工することができ、かつ短期間で安価にできるというメリットも兼ね備えています。継ぎ目のない層を作ることができ、また上から重ねて塗っていくことで弾性を高めていきながら、古い層を撤去することなく新たな層をそのまま施工できるので、簡単で工事費も抑えることができます。

ウレタン防水デメリット

デメリットらしいデメリットが見当たらないため、近年広く取り入られている工法の1つなのですが、短所を挙げるとすると、手作業によってウレタンを塗っていくため、完全には均一できれいな面にはならないことでしょう。また、経年劣化と亀裂に弱いことも挙げられますが、重ね塗りの簡単さがそれをデメリットとしないことになります。新築だけでなく、再度防水層を改修する場合でも、これらの長所短所を把握して、専門家と相談しながら適切な工法を選んでいきましょう。

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