今回ご紹介するのは、近未来的な外観が目を引く3階建てのモダンな住まいです。住宅地の中にありプライバシーや広さに制限があるにもかかわらず、建築家の見事な発想により快適な住空間が実現しています。狭小住宅でもデザイン性の高く快適なものを!と考えている方には、参考になるアイデアが見つかるかもしれません。このプロジェクトを手掛けたのは、東京都を拠点に活動する濱嵜良実+株式会社浜﨑工務店一級建築士事務所です。一体どんな様子になっているのでしょうか?さっそく詳しく見て行きましょう!
周りが隣家に囲まれた住宅地の中に佇むこの住まい。建坪が約10坪ほどという狭小住宅となっています。建物のフォルム自体はよくある3階建てと変わりませんが、なんといっても目を引くのは外壁の素材。表面が鏡のように輝いているのは、亜鉛メッキ鋼板が使われているためです。独特な存在感を放ち、近未来を思わせるモダンな外観となっています。光や影の様子が映り込んだり、天候や時間帯によって住まいは異なった表情を見せてくれそうで、ご近所の方々や通りを行く人の目をきっと楽しませているに違いありません。
こちらは2階の玄関ホールの様子です。階段を上るとリビングへとつながっており、3階からの明るさが階段を通じて感じられるようになっています。床、階段面は艶のある黒、壁と天井には白が使われたシンプルでモダンな空間。直線的な階段のラインと、階段と廊下の間に立つ壁の曲線のコントラストがユニークかつお洒落で、玄関ホール全体のアクセントとなっているようです。
撮影:清水襄
こちらは3階のLDKです。艶のある石張りの床が高級感を漂わせています。奥に見えている金色の壁面は真鍮の収納扉となっており、モノトーンでまとめられた空間にアクセントをプラスしています。キッチン上部のロフトには、大きなハイサイドライトが設けられ、勾配天井の反射により、優しい自然光がこのリビングをはじめLDKにも降り注いで快適な空間となります。
撮影:清水襄
こちらはLDKのダイニング部分です。LDKには連続して長い地窓が設けられています。風通しや採光を考えると、とても快適で便利なのですが、3階であるこのLDKからは少し隣家の視線が気になることもあるかもしれません。このように黒皮鉄板の壁面が設けられていれば目隠しとなり、安心して食事を楽しむことが出来ますね。インテリアとしても高級感があってお洒落な雰囲気となります。
撮影:清水襄
こちらはキッチンの様子。壁に面して一直線に広々と設けられたシンプルなデザインです。白でまとめられていて清潔感がありスッキリとした印象。モダンな部屋の雰囲気にもよく合っています。キッチンの上はロフトとなっており、壁部分はガラス開口としています。これによって、室内には気持ちのいい日差しが降り注いで来るということがよく分かります。また、開放感あふれるバルコニーも設けられており、屋外気分を思う存分楽しめるようになっています。
撮影:清水襄