「高円寺の家」フリースペース: 株式会社松井郁夫建築設計事務所が手掛けた廊下 & 玄関です。

準耐火構造で建てられた小さな木組みの家

Michi Koba Michi Koba
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木のぬくもりを感じられる木を表しにした家は、歴史的に言えば一般的な民家として建てられてきました。にも拘わらず、戦後、不燃化・耐火建築化が推し進められたことによって住宅密集地でこのような家を建てることは長い間不可能でした。しかし、近年の法改正や、様々な技術の進歩によって再びこのような木の家を建てることが可能となってきています。今回ご紹介するのもそんな住まいの一例。最新の技術を取り入れつつも、伝統的日本家屋の良さを感じられる、都内の住宅密集地に建てられた住まい、早速見て行くことにしましょう。

住宅密集地に建てられた木の家

建てられたのは、東京都杉並区の住宅街の一角にある狭小敷地。住宅密集地のため、東京都の条例によって「新防火地区」に指定されている場所です。このような立地にあっても、燃えしろを見込んだ大きく骨太の架構を用いた「燃えしろ設計」によって、厳しい基準をクリアしつつ「木の家」が実現しました。外観だけでなく、床、梁、天井など、無垢の木に囲まれた、柔らくぬくもり溢れる住まいとなっています。外壁の一階部分は土壁風の藁入りモルタル、そして2階部分は桧板張りで仕上げられています。左官の下塗りをすればこのような板張りをもつファサードも準耐火建築物として建設可能です。シンプルでモダンながら日本家屋の良さを感じさせる落ち着いた佇まいが魅力的ですね。

庭を見て暮らす

新築時のクライアントの唯一の要望は「庭を見て暮らしたい」というもの。その要望をかなえ、そして狭小地においても十分な光を取り入れることができるよう、中庭のあるコートハウスが計画されました。またどの部屋からも庭がみえるよう開口部の位置が工夫されています。 写真はダイニングの様子。庭を心行くまで眺めることができる大きな開口、上部は吹き抜けとなっており、空間に広がりを感じることができます、また上部の窓には西日対策として遮熱フィルムが貼られ、さらに浄土寺浄土堂をイメージした「浄土寺格子」が設置されました。 格子の隙間から入った光が漆喰塗りの壁に影を落とし、表情豊かな空間を生み出します。

冬でも明るい屋上庭園

1階の庭に加えて2階にも屋上庭園が設けられました。冬でも明るく、日向ぼっこをするのに最適です。家のどこに居ても屋外を感じることができ、季節の移ろいを楽しみながら暮らすことができます。

全開放できる木製サッシ

屋上庭園の横は廊下も兼ねたフリースペース。庭園に面した引込の木製サッシを用いた窓は全開放することができるため、天気の良い日には窓を開け放って、庭と室内を一体的な空間として使用することができます。そしてこの家のもう一つの特徴がエアコン1台で全室を暖房し、夏はクーラーを必要としないという省エネ仕様。そのたった一台のエアコンは床下に設置されており、基礎コンクリートのスラブに蓄熱することで、夏涼しく冬暖かい室内温度を維持するそうです。

こだわりの材、こだわりの構法

こちらは2階にある寝室の様子です。屋根の勾配をそのまま生かした天井には光を取り込むハイサイドライトが設けられています。この家は単に木造というだけでなく、柱と梁がみえる伝統的な継手仕口を用いた工法によって建てられています。建築家自らが足を運んで選りすぐった国産材を用い、それを職人が手で刻み、金物に頼らずに組み上げるこの建て方がこの住まいが「木組みの家」と呼ばれる所以です。その他にも、部屋の湿度を安定させる自然素材の漆喰で仕上げた真壁構造、野地天井や床には無垢の杉板でできた防火構造面材の使用など建築家のさまざまな工夫とこだわりが詰まっています。

石貼りと桧板の浴室

こちらは浴室の様子。石貼りと桧板が用いられ、シンプルながら和の趣と自然素材の豊かな表情を楽しむことができる空間です。またこの浴室からはライトアップした庭を眺めることができるそう。落ち着いた雰囲気の空間で美しい庭を眺めながら過ごす入浴時間は至福のひと時でしょう。

準耐火構造で建てられた小さな木組みの家について何か感じることはありますか?是非コメントを書いてください!
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