一坪の光庭がもたらす希望の光!戸建住宅リノベーション

K.Matsunaga K.Matsunaga
光庭の家〈renovation〉-敷地条件を諦めない-, 一級建築士事務所アトリエm 一級建築士事務所アトリエm モダンデザインの ダイニング
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都市化が発展するにつれて問題になるのが、土地の不足です。空き家の増加がしばしば悩みの種になっているにもかかわらず、新たな建物を建設するための土地がどんどん少なくなっているのが現在の日本の現状です。住宅地といえど周囲は高い建物に囲まれ、十分なスペースが確保できずに光をさえぎることもよくあります。今回ご紹介するのは、ATELIER Mの手がけた戸建て住宅のリノベーションです。住宅密集地に建ち、二世帯住宅だったことで複雑な動線を持っていた家をより快適に過ごせるようにと数々の工夫が込められました。

戸建住宅リノベーションで敷地問題を解決

この戸建住宅は、西側の通路は狭く、東、南側とも隣地が迫る採光不足の敷地に立地していました。この採光不足の問題から、使いづらい一階を戸建住宅リノベーションによって再生させるために、光と風を取り込む住宅計画が立てられました。


「住まいの写真」ページでは様々な種類の家を紹介しています。◀

 家の写真ページ

Before:昼でも明かりが必要だった室内

周囲を住宅に囲まれていたため十分な採光がなく、特に1階は昼間でも明かりが欠かせませんでした。そのためあまり使われることがなく、空間的にも賑わいがなく寂しい印象です。二世帯住宅だったため動線も複雑で使いにくい家となっていました。


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After;光庭によって明るさが溢れる空間へ

敷地の一番の問題であった採光は、家の中に1坪の光庭を設けることでとても豊かなものになりました。光、風、雨など自然を感じられる工夫がなされたことにより、1階における快適さは見違えるものになったでしょう。家のどこにいても光庭を視線の先に感じられ、穏やかな心地よさが生きます。居住スペースは2階がメインとなり、既存の天井は撤去され構造を活かしながら開放的でこの家オリジナルの室内空間へと変身しました。構造躯体の木の色は室内に温もりをもたらします。


【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】

 古民家リフォームで生まれ変わった魅力的な住まい7選

After;一坪がもたらす豊かさ

今回の戸建住宅リノベーションで設けられた光庭はほんの一坪の小さな空間ですが、この家にもたらす効果はとても大きな存在です。周囲との家も近く、窓があったとしても視線の抜けた感じが得られなかったり、プライバシーの確保を気にしながらの暮らしが毎日続くのはストレスになってしまうでしょう。プライベートな空間である光庭はこの家に住まう家族だけの希望の光とも言えます。雨の気配や太陽の光、移ろう時間を感じることは日々の心の豊かさにつながります。

After;光庭を眺められるバスルーム

寝室やバスルームなどのプライベート空間は1階にまとめられています。システムバスルームが採用されることが多い昨今ですが、モザイクタイルがあしらわれた広々とした3in1スタイルのモダンなバスルームが造作され、まるでホテルのような高級感と上品さのある空間が生まれました。バスタブに浸かりながら光庭を眺めることができ、1日の疲れをゆったりと癒してくれるでしょう。1階まで光と風を届けられる空間ができたことにより、家のどこにいてもほっとする心地よさが生まれました。

After;すみずみまで光を感じる仕掛け

1階廊下の天井は、ポリカーボネートが採用された2階の廊下になっています。強度がありながらも光を通す素材のため、光庭だけで補うことのできない場所はこのポリカーボネートを通して2階からの光がすみずみまで届くように工夫されました。光庭の地面には生命力の強いカクレミノという植物が植えられ、バスルームや廊下の突き当たりから緑や自然になびく葉を眺められます。周囲を住宅に囲まれているからこそ、自然に生きる植物を感じることはほっとした空気を感じられるでしょう。戸建住宅リノベーションは数々の制限がありますが、建築家と住まい手で敷地の困難をアイデアと工夫で乗り越え、家は生まれ変わる可能性を持っています。


リノベーションについては、こちらの記事でも紹介しています。

リノベーションのメリット

※ 新築vsリノベーション。比較することで見えてくるそれぞれの良さ 

追記:京町屋のリノベーション

戸建住宅リノベーションによって、長い年月を重ねた味わいや趣を生かした古民家や京町屋リノベーションも人気を高めています。こちらの京町屋は、京都特有の鰻の寝床と呼ばれる細長い間取りはそのままに、直線的なラインと白い漆喰や無垢材で明るくナチュラルな空間に生まれ変わった住まいです。

追記:マンションのリノベーション

戸建住宅リノベーションだけでなく、築年数の経ったマンション改修によって、住まい手のライフスタイルに合った住まいづくりも人気の一つです。こちらも同じく京都の中心地に立地する築40年・RC構造の集合住宅のリノベーションです。大きなLDKとアイランドキッチンが住まいの中心に配置された現代的な間取りです。

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