住まいの写真

  1. 土間のあるノスタルジックなカフェ&ピザの店: 吉田建築計画事務所が手掛けたレストランです。
  2. 間仕切り無し内部(夏の景色): インデコード design officeが手掛けた商業空間です。
  3. 創作ダイニング PINO (ピノ): design work 五感+が手掛けたバー & クラブです。
  4. hair room nico: TRANSFORM  株式会社シーエーティが手掛けたオフィススペース&店です。
  5. 『渡辺篤史の建もの探訪』で放映された家: HOUSETRAD CO.,LTDが手掛けたオフィススペース&店です。
  6. たじま整骨院+R+イエ: arc-dが手掛けた商業空間です。
  7. case.work. office: case.work.が手掛けたオフィススペース&店です。
  8. Sushi Tei Pekanbaru - 外観・エントランス: MoMo. Co., Ltd.が手掛けたレストランです。
  9. LIFE'S: TRANSFORM  株式会社シーエーティが手掛けたオフィススペース&店です。
  10. GEEK comfortable bar & cafe: iks designが手掛けたバー & クラブです。
  11. カフェ外観1: InOUT architects/インアウトアーキテクツが手掛けた商業空間です。
  12. 暮らしと森のmuuf: TRANSFORM  株式会社シーエーティが手掛けたオフィススペース&店です。
  13. HOUSE OF TOBIAS JACOBSEN: WA-SO design    -有限会社 和想-が手掛けた商業空間です。
  14. 小さな白いカフェ: 祐建築設計室が手掛けたオフィススペース&店です。
  15. HAIR LINK・S evo: TRANSFORM  株式会社シーエーティが手掛けたオフィススペース&店です。
  16. MAISON GOLD: COCOON DESIGN INC.が手掛けたバー & クラブです。
  17. Fukui Station Police Box : F.A.D.Sが手掛けたです。
  18. case.work. office: case.work.が手掛けたオフィススペース&店です。
  19. 北欧カントリーのログハウス: ヤマミチが手掛けたオフィススペース&店です。
  20. SWITCH apartment: YUKO SHIBATA ARCHITECTSが手掛けた書斎です。
  21. 南房総びわの作業場: 祐建築設計室が手掛けたオフィススペース&店です。
  22. ダイニングリビング 北から南へ: 株式会社SHOEIが手掛けたオフィススペース&店です。
  23. Lucy: TRANSFORM  株式会社シーエーティが手掛けたオフィススペース&店です。
  24. 40ft 海上 コンテナ: INTERIOR BOOKWORM CAFEが手掛けたイベント会場です。
  25. つくばのヒーリングガーデン: 株式会社小木野貴光アトリエ 級建築士事務所が手掛けた病院です。
  26. つくばのヒーリングガーデン: 株式会社小木野貴光アトリエ 級建築士事務所が手掛けた病院です。
  27. 創作ダイニング PINO (ピノ): design work 五感+が手掛けたバー & クラブです。
  28. 創作ダイニング PINO (ピノ): design work 五感+が手掛けたバー & クラブです。
  29. 創作ダイニング PINO (ピノ): design work 五感+が手掛けたバー & クラブです。
  30. 創作ダイニング PINO (ピノ): design work 五感+が手掛けたバー & クラブです。
  31. 創作ダイニング PINO (ピノ): design work 五感+が手掛けたバー & クラブです。

■街のシンボルが求心力を生む

公共建築の起源は古代ローマ時代に誕生したと言われています。神殿、法廷、集会所など各ニーズに特化して建てられた中、娯楽性を高めたのが公衆浴場でした。運動施設や劇場、売店などを併設し、複合レジャー施設さながらの充実ぶりで多くの人を惹きつけました。

現代における公共施設及び商業スペースはさらに多様化し、ショッピングセンター、学校、ホテル、空港など細分化されてきました。これらの施設は規模も用途も多種多様、異なる要素を持ちあわせていますが、「不特定多数が集まる場所」という共通点があります。

そのため集客装置としての機能も重要ですが、アクセスや立地の利便性だけでなく、周辺環境への配慮も不可欠です。そこに暮らす住民の日常生活の一部となることが、その地域を活性化させることにも繋がります。ひいては災害時に避難先としての役割を想定するなど、求められる条件は増えています。

また都市開発の一環として計画されることも多く、その土地の印象を大きく左右する存在でもあります。観光地を計画するのであれば宿泊施設をつくり、人口の増加を図るのであれば学校や図書館などの教育機関が必須となります。言うなれば都市にとっての基礎となるのです。

■空き箱リサイクルで導く新たな可能性

人口減少による市町村の統廃合などにより放置された「空き箱」とも呼ばれる公共施設。 年々増加傾向にあるそれらの中でも、廃校舎や廃庁舎などを再利用する計画に最近注目が集まっています。天井が高く大空間を確保でき、大人数の移動を前提とした動線でつくられているため、保育所、福祉施設、レストラン、工場など様々な使い方ができるのです。

「京都国際マンガミュージアム」は昭和初期に建てられた小学校を改築しています。床や扉、窓など使えるものは流用し、外観内部ともに当時の面影を色濃く残しました。既存の建物に合わせて設置した書棚やロッカーは、ブラウンカラーを採用して重厚感ある趣に。新旧違和感なく仕上げることで、新しくも懐かしい不思議な魅力を内包しています。こうした「公共ストック」を集客施設として活用する流れは、近年における公共建築のトレンドとも言えます。

また1970年代に集中して建てられた公共施設の老朽化は現在も進行しており、2020年代にピークを迎えると言われています。需要があるにも関わらず予算の都合で建替えできないケースも多く、民間企業の参入を呼び込むことで打開策を見出しています。

閉鎖して空きビルとなっている商業スペースを、公共施設として活用する事例もあります。窓や壁の少ない特殊な構造上、大規模な空間と汎用性は限られるものの、図書館や児童センターなど新たな市民の交流の場として活用するケースが増えています。事業開始当初の目的とは違う用途であっても、ニーズにマッチさえすれば、相乗効果を得ながら建物を再生させることができるのです。

環境やエコへの観点から見れば「古い建物を大切にする」という考え方が、これからの時代においてのスタンダードとなるでしょう。長く建ち続けているという事実が、その建物に付加価値をつけることになるのです。

■「体験」と「くつろぎ」で消費を誘う

ネット販売の普及に伴い店舗で買い物をする人が減少しつつありますが、商業スペースではテーマパークの様な「体験型消費」を売りにすることで差別化を図っています。アスレチックやドッグラン、調理や職業体験など、思わず出かけたくなるような仕掛けやアイデアで来場者を楽しませる施設が主流となってきています。

今まではショッピング目的だった場所が「交流の場」となり、そこでしか得られない刺激や感動を求めて人は集まります。ファミリー層にターゲットを絞る戦略もまた功を奏し、今までにない盛り上がりを見せています。

その一方で、居心地の良さを提供する「滞在型消費」も最近の潮流です。高齢化の進展が予測される中、コアなリピーターとなり得るシニア層の獲得もまた、集客の鍵を握っているのです。

休憩スペースを各所に配置し、植栽や芝生で癒しの空間を演出。ゆっくり過ごしたくなる工夫を散りばめれば自ずと滞在時間は長くなり、売り上げを増やすことに直結するのです。

欲しい物をネットで購入する人が増加する昨今、商業スペースの利用者は「そこに何があるか」より「そこで何ができるか」に重点を置いています。体感すること、くつろげる場所であることは購買意欲に繋がります。いつの日か、エンターテインメント性や空間の快適性が、商業施設の優劣を決めるようになるかもしれません。

■機能が空間をデザインする

誰もが利用できるユニバーサルデザインは、現代の公共施設や商業スペースにおいて常識になりつつあります。とくにバリアフリー法が施工されてからは、段差の解消やスロープ配置などの整備が進むようになりました。

しかしそれらの条例をクリアしたからと言って、万人に対して優しい空間になるわけではありません。点字ブロックが車椅子ユーザーにとって危険な存在になるなど、良かれと思って設置したものが別の人の迷惑になる場合もあるのです。すべてをカバーすることはできなくとも、考え方次第でホスピタリティの向上が見込めます。

例えば色差を利用した色彩計画は、高齢者や色覚障害を持つ人でも認識可能に。配色の工夫で空間をデザインすれば進行方向へ誘導でき、休憩所を遠くからも見つけやすくなります。直感的に判断できるグラフィックサインは、海外からの観光客に対しても有効です。

また通路スペースにのみカーペットを敷き、安全な動線への誘導もできます。素材に変化をつけて吸音や反射音の性質を使えば、聴覚障害を持つ人へのアプローチが実現します。不特定多数が集まるからこそ、国籍も性別も身体能力も関係なく使うことができる必要があるのです。

■地域との繋がりが未来を紡ぎ出す

公共空間は人と人との交流があって初めて生まれます。長く愛されるためには地域社会と密接な関係を築き、共存していくことが重要です。何度も足を運びたくなり、次に行くときは誰かを連れてきたくなる。そのサイクルはさらなる集客効果となり、街を活性化させます。

周辺環境を無視した、人間味のない建造物の消費期限は大変短いものです。街の顔であり礎ともなる大型施設が歴史をつくる、と言っても過言ではありません。ユーザー側の視線を持ち、周辺環境や歴史に配慮していくことで公共施設の可能性が広がります。

幾多の人が思い出を残す場所として永続することで、そこに居合わせた人たちのコミュニティにより場が賑やかになる。ただの建物から、アイコンとしての建物へ。それこそが公共施設及び商業スペースの理想的な在り方ではないでしょうか。